自動運転のレベルとは?搭載される技術やメリット&デメリットは?

人が操作しなくても自動で走る自動運転車の開発が、日々進んでいることをニュースでよく耳にします。

今のところ、自動運転のなかでも運転支援が実用化されており、事故軽減に期待が集まります。

さて、そんな自動運転ですが、自動運転のレベルが定義されているというのはご存知でしょうか?恥ずかしながら自分はそういうレベルの定義を知らなかったので、調べてみました。

ここでは、日本政府が定義する自動運転のレベルやメリット&デメリット、自動運転車にはどのような技術が搭載されているのかを簡単にご紹介します。

 

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自動運転車とは?

自動運転車とは、搭載されてレーダーやカメラなどにより、人間が操作しなくても自動的に走行することを可能にする自動車をいいます。

ただし、自動運転といっても、現段階では安全運転を支援するというものが主で、ドライバーがまったく操作に関与しないとなると、まだ開発に時間がかかりそうです。

なお、2018年1月、アメリカのゼネラル・モーターズ(GM)社が、ハンドルやアクセル、ブレーキペダルのない量産可能な自動運転車「クルーズAV」を、2019年に実用化することを発表しています。

この車両は特定の場所において(限定領域内)、全ての操作をシステムが行うものとなっています。定義されている分類では“レベル4”に該当します。

さて、レベルの話が出てきましたので、次章では自動運転車のレベルの定義をご紹介します。

 

自動運転の定義とは?

日本政府は自動運転車の自動化のレベルを以下のように定義しています。

▼レベル1(運転支援)
アクセル、ブレーキ、ハンドルの操作の内、1つの車両制御に関わる監視、操作を自動運転システムが行う。

(例)
・自動ブレーキによる衝突回避
・走行車線をはみ出さないようにする
・前の車に追従する

 

▼レベル2(部分運転自動化)
アクセル、ブレーキ、ハンドルの操作の内、複数の操作を自動運転システムが行う。

(例)
・車線変更を行う
・前の車に追従しながら、車線をはみ出さないように走行

 

▼レベル3(条件付き運転自動化)
アクセル、ブレーキ、ハンドルの操作のすべてを自動運転システムが行う。緊急時は、自動運転システムの要請によりドライバーが対応。

 

▼レベル4(高度運転自動化)
高速道路や日常的に使われる道路などの限定領域内において、アクセル、ブレーキ、ハンドルの操作すべてを自動運転システムが行い、ドライバーは操作に関与しない。

 

▼レベル5(完全自動化)
限定領域がなく、あらゆる場面でアクセル、ブレーキ、ハンドルの操作を自動運転システムが行い、ドライバーは操作に関与しない。

 

以上が、自動運転車のレベルの定義となります。現在、日本ではレベル2までの自動運転が実用化されています。

例えば、車間距離を自動で一定に保つ“アダクティブクルーズコントロール”や、渋滞時にドライバーを支援する“渋滞時追従支援システム”などを搭載した車両が販売されています。

ちなみに、GM社やグーグル社は公道での実験走行を行うなど、レベル4以上の自動運転車の技術を開発しています。

日本では、自動運転で交通事故が発生した場合、誰の責任になるのか法律上の問題もあり、レベル3以上の開発には解決すべき課題などがあります。

 

 

自動運転車のメリット&デメリット

自動運転車は人為的なミスによる事故を減らしたり、ドライバーの運転支援を行ったりと将来的に我々にとって、必要なシステムになることは間違いなさそうです。

しかし、法律・安全上の問題も山積しており、今後、政府やメーカーがどのような対策をしていくのか気になるところです。

さて、ここでは自動運転車のメリット&デメリットを簡単にご紹介します。

▼メリット
・人による操作ミスでの事故が減る

・交通渋滞の緩和

・道路標識や信号機などの削減

・標識が減ることにより、景観が良くなる

・悪質なドライバーによる迷惑運転の減少

・ハンドルやペダル、シフトレバーを無くすことができ、車内が広くなる

・ドライバーの定義の変更により免許が不要となる。18歳未満でも一人での乗車が可能になるかも。

・エネルギー資源の節約

 

▼デメリット
・事故が発生した時、責任は乗車していた者になるのか、メーカーになるのかあいまい。

・ドライバーの運転技術が衰退する

・歩行者からの合図に正しく対応できるのか

・ソフトウェアへの不正アクセスによる乗っ取りの危険

・天候の変化に順応できるか

・テロなどに悪用されないか

・自動車産業、道路交通産業に関連する就業者人工の減少

 

 

自動運転車に搭載される技術一例

グーグル社の自動運転車開発部門「ウェイモ」は、自動運転車のコンセプトカー“Googleセルフドライビングカー”を開発。

2017年11月には、無人の自動運転車の公道テストを開始したと発表しました。その自動運転車には、どんな技術が搭載されているのか、その一例をご紹介します。

※画像の自動運転車は、Googleセルフドライビングカーを描画したものです。画像が分かりづらい場合はごめんなさい

<各箇所の説明>
▼AI(人工知能)

即座に複雑な判断が要求される自動車の運転は、AIによって行われます。自動車運転の中では最も重要な技術のひとつとなります。

▼ECU(電子制御ユニット)
AIからの命令を受けたECUが、ハンドル、アクセル、ブレーキなどの制御を行います。

▼カメラ
道路の白線、障害物など、周辺の状況を視覚的に把握。

▼センサー
道路の状況や他の自動車、歩行者のなどの情報を監視します。

▼GPS(世界測位システム)
人工衛星を利用したGPSによって、正確な現在位置を把握します。

▼IoT(モノのインターネット)
実際の走行で得られた道路の情報は、専用のサーバーに送られると、情報の解析が行われ全車に共有されます。

▼車車間通信
自動運転者同士で無線通信を行い、安全のための加減速の同期、接触防止などを行う。

 

●まとめ

ざっと簡単にまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?

自動運転はペーパードライバー化をさけるためにも、レベル2ぐらいが丁度いい感じもします。

でも、自分が年取って、車の運転をするのが面倒だったり、怖かったりするかもしれないので、30~40年先にレベル4以上の自動運転車が実用化されていることを首を長くして待ちたいです。

案外、10年後に実現してたりして…。