ヘルプマークとは?自分の状況を伝えたり障害のある人に関するマークいろいろ

下の画像のマークをご存知ですか?まだまだ全国的に普及しておらず、知らない方も多いのではないでしょうか?

このマークは「ヘルプマーク」といい、見た目ではわからない体の内部に障害がある人などが、援助や配慮を必要としていることを知らせるマークです。

このヘルプマークを普及させるため、埼玉県はバックやベルトに装着できる「ヘルプマーク」を4万個作製し、2018年の夏ごろから配布を予定しているそうです。

現在、ヘルプマークだけでなく“自分の状況を伝えるマーク”“障害のある人に関するマーク”がたくさん作られています。

全てを把握するのは難しいですが、ヘルプマークを知ったのを機会にどんな種類があるのか調査してみました。

ここでは、「ヘルプマーク」をはじめとする

・自分の状況を伝えるマーク
・障害のある人に関するマーク

について画像付きでご紹介します。

 

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ヘルプマークについて

2018年4月5日に配信された埼玉新聞に、「ヘルプマーク」に関する記事がありました。ヘルプマークについて初めて耳にしたので、その記事を読んでみることに。

以下、一部抜粋。

 ヘルプマークは、援助や配慮を必要としているものの、外見から病気などの症状を把握しにくい人が援助を得られやすくなるよう身に着けるグッズで、12年に東京都が作製した。著作権も東京都に帰属している。

シリコン製の赤色の本体に十字とハートの形を白色でデザインしている。規格は縦5・3センチ、横8・5センチ、厚さ2ミリ。ベルトやバッグなどにヘルプマークを装着し、自らの意思を周囲に伝える。

引用元:埼玉新聞

 

確かに見た目では健康そうでも、実は大きな病気を抱えている方はたくさんいます。そんな方が、電車やバスの優先席を利用していると、座れない人からの視線はつらい場合がありますよね。

特に病気を抱える若い方は、「自分は若いから」という理由で優先席の利用は遠慮している方も多いのではないでしょうか?ヘルプマークを使用することで、気軽に優先席を利用できるぐらい認知されていけばいいのですが…。

ちなみに、東京都によると2018年2月5日現在、18道府県がヘルプマークを導入。2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、さらに認知度を上げていきたいとしています。

認知度が上がることにより、困っている方に思いやりのある行動をされる方が増えればいいですね。

 

さて、そんなヘルプマークをきっかけに困っている人のためのマークがどれだけあるのか調べてみたところ、様々な“自分の状況を伝えるマーク”“障害のある人に関するマーク”があることが分かりました。

「マタニティマーク」「身体障害者マーク」などをはじめ、これらに関するマークを次章でご紹介します。

 

伝えるマークいろいろ

マタニティマーク

妊娠初期は、外見からは見分けがつかないため、妊婦さんは様々な苦労があります。そんな妊婦さんの妊娠・出産に関する安全性と快適さの確保を目指したのが「マタニティマーク」です。

【マークの所管先】
厚生労働省

 

ヘルプマーク

見た目ではわからない体の内部に障害がある人や、義足や人工関節を使用している方、妊娠初期の方など、援助や配慮を必要としている方を表す。

【マークの所管先】
東京都保健福祉局障害者施策推進部

 

耳マーク

聞こえが不自由な事を表したり、聞こえない人・聞こえにくい人への配慮を表すマーク。このマークを提示された場合は、相手が「聞こえない・聞こえにくい」ことを理解し、コミュニケーションに配慮をしてください。

【マークの所管先】
一般社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会

 

 

障害者のための国際シンボルマーク

障害者が利用できる建物、施設であることを表す世界共通のシンボルマーク。なお、このマークは「すべての障害者を対象」としたものであり、車椅子を利用する障害者を限定し、使用されるものではありません。

【マークの所管先】
公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会

 

身体障害者マーク

身体に不自由がある方が運転する車につけることがあるマーク(努力義務)。危険防止のためやむを得ない場合を除き、身体障害者マークを付けた車に幅寄せや割り込みを行った運転手は、道路交通法の規定により罰せられます。

【マークの所管先】
警察庁交通局、都道府県警察本部交通部、警察署交通課

 

聴覚障害者マーク

聴覚障害のある方が運転する車に表示するマーク。表示は義務となっています。なお、身体障害者マーク同様、このマークを付けた車に幅寄せや割り込みをした場合は、道路交通法の規定により罰せられます。

【マークの所管先】
警察庁交通局、都道府県警察本部交通部、警察署交通課

 

盲人のための国際シンボルマーク

視覚障害者の安全やバリアフリーに考慮された建物、設備、機器などにつけられる世界共通マーク。身近では信号機や国際点字郵便、書籍などで見かけることができます。

【マークの所管先】
社会福祉法人日本盲人福祉委員会

 

 

オストメイト

ストーマ(人工肛門・人口膀胱)をつけた人(オストメイト)のための設備があることを表します。オストメイト対応のトイレの入り口や案内板に表示されています。

【マークの所管先】
公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団

 

オストメイトの方について、分かりやすく説明した動画があります。ためになりますので、ご覧になってみてはいかがでしょうか。

 

ハート・プラス・マーク

外見からはわかりづらい、体の内部(心臓、呼吸機能、じん臓、膀胱・直腸、小腸、肝臓、免疫機能など)に障害がある人を表す。

【マークの所管先】
特定非営利活動法人ハート・プラスの会

 

障害者雇用支援マーク

障害者の在宅障害者就労支援並びに障害者就労支援を認めた企業、団体に対して付与する認証マークです。

このマークは障害者雇用を促進している企業と、障害者で就労を希望する方々との橋渡しになることを目的にしています。

【マークの所管先】
公益財団法人ソーシャルサービス協会 ITセンター

 

 

「白杖SOSシグナル」普及啓発シンボルマーク

視覚に障害のある方が白杖を掲げて助けを求めていたら、進んで声をかけて支援する運動の普及啓発シンボルマークです。

災害発生時、視覚に障がいのある方が避難に困る事態が発生したことや、日常生活で駅のホームからの転落事故や視覚障害者誘導ブロック上の障害物との接触事故が発生していることなどから社会福祉法人福岡県盲人協会が提唱し始まった活動です。

【マークの所管先】
岐阜市福祉部福祉事務所障がい福祉課

 

ほじょ犬マーク

「身体障害者補助犬法」の啓発のためのマーク。

身体障害者補助犬法では、公共施設や交通機関をはじめ、デパートやスーパー、ホテル、レストランなどの民間施設でも、身体障害のある方が補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬)を同伴するのを受け入れる義務があることを定めています。

補助犬は社会のマナーを訓練されており、体の不自由な方の一部となって働いています。ペットではないことを認識しましょう。

なお、仕事中の補助犬を見かけた場合、可愛いからと言って撫でに行ったり、邪魔だと思ったりするのではなく、「優しい無視」をするように心がけてください。

【マークの所管先】
厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課自立支援振興室

 

●まとめ

いかがでしたでしょうか?

各団体が作成・所管する“自分の状況を伝えるマーク”“障害のある人に関するマーク”の一例をご紹介しました。

今後、世の中の動き次第ではまだまだ増えると思われますが、少しでもマークの意味を理解し、円滑な社会になることを願います。