日本の世界遺産最新一覧/所在地や正式登録の流れも【百舌鳥・古市古墳群】

消滅や崩壊の危機に瀕している自然や文化財を、“世界で共有する普遍的な価値”として、保護し後世に残していくことを目的とする「世界遺産」。

2018年7月に行われた第42回世界遺産委員会の終了時点で、1,092件の物件が世界遺産リストとして登録されています。日本は1993年12月、奈良県の「法隆寺地域の仏教建造物」が初めて世界遺産に登録されて以来、2018年7月現在で22件(文化遺産:18ヵ所、自然遺産:4ヵ所)の物件が世界遺産に登録されています。

ここでは、日本で登録されている世界遺産一覧や、世界遺産登録の流れ、次の国内世界遺産候補地の登録スケジュールなどをご紹介します。

※AMPページだとデザインが崩れたりするので、見づらいと感じる場合は通常ページからご覧ください。

 

スポンサーリンク

 

世界遺産とは

世界遺産とは、1972年のユネスコ総会で採択された「世界遺産条約」をもとに、人類が後世に残すべき自然や文化遺産を共通の財産として「世界遺産リスト」に登録されたものとなります。
※ユネスコ=国際連合教育科学文化機関

2018年7月現在、世界中で登録されている世界遺産は1,092件(167か国)で、内訳は自然遺産:209件、文化遺産:845件、複合遺産38件となっています。

下は世界遺産の分類と主な場所です。

なお、ユネスコが公式に分類しているわけではないのですが、世界遺産のなかで人類が犯した悲惨な出来事を伝え、過去の過ちを二度と起こさないための世界遺産もあります。

日本国内では、「負の世界遺産」と呼ばれています。

<負の世界遺産の例>
・ゴレ島(セネガル)
奴隷貿易の拠点となった島

・アウシュヴィッツ強制収容所(ドイツ)
ナチスドイツによって、数多くの老若男女が犠牲になった収容所

・原爆ドーム(広島県)
広島市に投下された原爆の惨禍を伝える記念碑。元は広島県産業奨励館。

 

登録までの流れ

まず、説明の前に正式登録までの流れを、図にすると以下のようになります。

世界遺産に登録されるには、まず自国の候補地を「暫定リスト」に提出し、その中から世界遺産にしたい候補地を推薦します。

推薦された候補地が、文化遺産の場合は「ICOMOS(国際記念物遺跡会議)」、自然遺産であれば「IUCN(国際自然保護連合)」に世界遺産委員会が調査評価を依頼します。

その後、調査結果が各機関から提出されると、世界遺産への正式な登録が相応しいかどうか、年1回開かれる委員会の最終審議で決まります。

 

スポンサーリンク

 

百舌鳥・古市古墳群について

登録スケジュール

2019年5月14日、文化庁は大阪府にある仁徳天皇陵を含む「百舌鳥・古市古墳群」について、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関である国際記念物遺跡会議(イコモス)が世界文化遺産に登録するよう勧告したと発表しました。

この一方を受け、「百舌鳥・古市古墳群」のある地元・大阪府では、古墳ゆかりの施設がにぎわいを見せているそうです。

PR活動を行う大阪府堺市のゆるキャラ・ハニワ課長は、世界遺産登録による古墳ブーム到来でかなり忙しくなるはず。暑い時期の被り物…。熱中症で倒れないよう頑張ってほしいですね。

2019年6月30日から7月10日にアゼルバイジャンの首都バクーで開催される第43回ユネスコ世界遺産委員会で、「百舌鳥・古市古墳群」についての世界遺産登録の可否が審議されます。

2019年7月6日追記

2019年7月6日、国連教育科学文化機関の世界遺産委員会は「百舌鳥・古市古墳群」を世界遺産に登録することを決定。

日本の文化遺産は2018年の「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」に続き19件目となりました。これで日本の世界文化遺産の登録は7年連続です。

 

「百舌鳥・古市古墳群」について

「百舌鳥・古市古墳群」は、百舌鳥エリア(堺市)と古市エリア(羽曳野市、藤井寺市)にある4世紀後半から5世紀後半にかけて築造された49基の古墳で構成されています。

これらの古墳群は、墳長500メートル近くに達する前方後円墳から20メートル台の墳墓まで様々な大きさや形状を有しています。ご存知の方も多いと思いますが、日本最大の前方後円墳である仁徳天皇陵古墳(大山古墳)もこの古墳群に含まれています。

また、墳丘は葬送儀礼の舞台であり、幾何学的にデザインされ、埴輪などが配置されました。

古墳群の詳しい所在地や各古墳の名称については、文化庁が公表した『「百舌鳥・古市古墳群」について』をご覧ください。

 

日本の世界遺産一覧

2018年7月現在、日本の世界遺産は22件登録されています。日本で最も新しく世界遺産に登録されたのは、“長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産”(長崎県・熊本県)で、2018年6月に登録されました。

この他の日本の世界遺産は以下の通りです。

日本国内の世界遺産地図

画像は2018年7月現在の日本国内の世界遺産となります。
※UNESCOの世界遺産公式サイトを元に当サイトが作成

画像をクリック(タップ)で拡大します

文化遺産

【1993年12月登録】

1.法隆寺地域の仏教建造物
▼所在地
奈良県生駒郡斑鳩町

▼関連遺産対象物件
法隆寺、法起寺

 

2.姫路城

▼所在地
兵庫県姫路市

▼関連遺産対象物件
姫路城

 

【1994年12月登録】

3.古都京都の文化財

▼所在地
京都府京都市、宇治市、滋賀県大津市

▼関連遺産対象物件
賀茂別雷神社かもわけいかづちじんじゃ賀茂御祖神社かもみおやじんじゃ
教王護国寺、清水寺、延暦寺、醍醐寺
仁和寺にんなじ、平等院、宇治上神社、 高山寺
西芳寺、天龍寺、 鹿苑寺、慈照寺
龍安寺、本願寺、二条城

 

【1995年12月登録】

4.白川郷・五箇山の合掌造り集落

▼所在地
岐阜県大野郡白川村、富山県南砺市

▼関連遺産対象物件
白川村荻町地区、平村相倉地区、上平村菅沼地区

 

【1996年12月登録】

5.原爆ドーム

▼所在地
広島県広島市

▼関連遺産対象物件
原爆ドーム

 

スポンサーリンク

 

6.厳島神社

▼所在地
広島県廿日市市

▼関連遺産対象物件
厳島神社、厳島

 

【1998年12月登録】

7.古都奈良の文化財
▼所在地
奈良県奈良市

▼関連遺産対象物件
東大寺、興福寺、春日大社、春日山原始林
元興寺、薬師寺、唐招提寺、平城宮跡

 

【1999年12月登録】

8.日光の社寺
▼所在地
栃木県日光市

▼関連遺産対象物件
二荒山神社、東照宮、輪王寺

 

【2000年12月登録】

9.琉球王国のグスク及び関連遺産群

▼所在地
沖縄県国頭郡今帰仁村
中頭郡読谷村・北中城村・中城村
うるま市、那覇市、南城市

▼関連遺産対象物件
今帰仁城跡なきじんじょうあと(今帰仁村)
座喜味城跡ざきみじょうあと(読谷村)
中城城跡なかぐすくじょうあと(中城村、北中城村)
勝連城跡かつれんじょうあと(うるま市)
首里城跡、玉陵たまうどぅん(那覇市)
識名園しきなえん園比屋武御嶽石門そのひゃんうたきいしもん(那覇市)
斎場御嶽せーふぁうたき(知念村)

 

【2004年7月登録】

10.紀伊山地の霊場と参詣道

▼所在地(和歌山県~奈良県~三重県)
<三重県>
尾鷲市、熊野市、度会郡大紀町、北牟婁郡紀北町、南牟婁郡御浜町・紀宝町

<奈良県>
五條市、吉野郡吉野町、黒滝村、天川村、野迫川村、十津川村、下北山村、上北山村、川上村

<和歌山県>
新宮市、田辺市、橋本市、伊都郡、かつらぎ町・九度山町・高野町、西牟婁郡白浜町、すさみ町、上富田町、東牟婁郡、那智勝浦町、串本町

▼関連遺産対象物件
吉野山よしのやま吉野水分神社よしのみくまりじんじゃ金峯神社きんぷじんじゃ
金峯山寺きんぷせんじ吉水神社よしみずじんじゃ大峰山寺おおみねさんじ
熊野本宮大社くまのほんぐうたいしゃ熊野速玉大社くまのはやたまたいしゃ
熊野那智大社くまのなちたいしゃ青岸渡寺せいがんとじ那智大滝なちのおおたき
那智原始林なちげんしりん補陀洛山寺ふだらくさんじ金剛峰寺こんごうぶじ
丹生都比売神社にゅうつひめじんじゃけいだい慈尊院じそんいん
丹生官省符神社にうかんしょうふじんじゃ大峰奥駈道おおみねおくがけみち
熊野参詣道中辺路くまのさんけいみちなかへち熊野参詣道小辺路くまのさんけいみちこへち
熊野参詣道大辺路くまのさんけいみちおおへち熊野参詣道伊勢路くまのさんけいみちいせじ
高野参詣道こうやさんけいみち

 

スポンサーリンク

 

【2007年6月登録】

11.石見銀山遺跡とその文化的景観
▼所在地
島根県大田市

▼関連遺産対象物件
銀山柵内ぎんざんさくのうち代官所跡だいかんしょあと矢滝城跡やたきじょうあと矢筈城跡やはずじょうあと
宮ノ前みやのまえ石見城跡いわみじょうあと熊谷家住宅くまがいけじゅうたく沖泊おきどまり
大森・銀山おおもり・ぎんざん重要伝統的建造物群保存地区
羅漢寺五百羅漢らかんじごひゃくらかん石見銀山街道鞆ケ浦道いわみぎんざんかいどうともがうら
石見銀山街道温泉津・沖泊道いわみぎんざんかいどうゆのつ・おきどまりどう鞆ケ浦ともがうら
温泉津ゆのつ重要伝統的建造物群保存地区

 

【2011年6月登録】

12.平泉―仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群―
▼所在地
岩手県平泉町

▼関連遺産対象物件
中尊寺、毛越寺、観自在王院跡、無量光院跡、金鶏山

 

【2013年6月登録】

13.富士山―信仰の対象と芸術の源泉

▼所在地
<山梨県>
富士吉田市・身延町・鳴沢村・富士河口湖町・山中湖村・忍野村

<静岡県>
静岡市・富士宮市・富士市・裾野市・御殿場市・小山町

▼関連遺産対象物件
富士山域、富士山本宮浅間大社、山宮浅間神社、村山浅間神社、須山浅間神社、冨士浅間神社、河口浅間神社、冨士御室浅間神社、御師住宅、御師住宅、山中湖、河口湖、忍野八海、船津胎内樹型、吉田胎内樹型、人穴富士講遺跡、白糸ノ滝、三保松原

 

【2014年6月登録】

14.富岡製糸場と絹産業遺産群
▼所在地
<群馬県>
富岡市、伊勢崎市、藤岡市、甘楽郡下仁田町

▼関連遺産対象物件
富岡製糸場、田島弥平旧宅、高山社跡、荒船風穴

 

【2015年7月登録】

15.明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業

▼所在地
福岡県北九州市・大牟田市・中間市、佐賀県佐賀市、長崎県長崎市、熊本県荒尾市・宇城市、鹿児島県鹿児島市、山口県萩市、岩手県釜石市、静岡県伊豆の国市

▼関連遺産対象物件
萩反射炉、恵美須ヶ鼻造船所跡、大板山たたら製鉄遺跡、萩城下町、松下村塾、旧集成館、寺山炭窯跡、関吉の疎水溝、韮山反射炉、橋野鉄鉱山、三重津海軍所跡、小菅修船場跡、三菱長崎造船所第三船渠、三菱長崎造船所ジャイアント・カンチレバークレーン、三菱長崎造船所旧木型場、三菱長崎造船所占勝閣、高島炭坑、端島炭坑、旧グラバー住宅、三池炭鉱・三池港、三角西港、官営八幡製鐵所、遠賀川水源地ポンプ室

 

【2016年7月登録】

16.ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-(東京都)
▼所在地
東京都台東区上野公園7-7
※他6か国に所在

▼関連遺産対象物件
日本/国立西洋美術館
※他各国合計16物件

 

【2017年7月登録】

17.「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群
▼所在地
福岡県宗像市、福津市

▼関連遺産対象物件
宗像大社沖津宮むなかたたいしゃおきつみや沖ノ島おきのしま小屋島こやじま御門柱みかどばしら
天狗岩てんぐいわ宗像大社沖津宮遙拝所むなかたたいしゃおきつみやようはいしょ新原しんばる
宗像大社辺津宮むなかたたいしゃへつみや奴山古墳群ぬやまこふんぐん宗像大社中津宮むなかたたいしゃなかつみや

 

【2018年6月登録】

18.長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産

▼所在地
長崎県南島原市、平戸市、長崎市、佐世保市
小値賀町おぢかちょう新上五島町しんかみごとうちょう、五島市、熊本県天草市

▼関連遺産対象物件
原城跡、平戸の聖地と集落
外海そとめ出津しつ集落、外海そとめの大野集落
黒島の集落、野崎島の集落跡
頭ヶ島かしらがしまの集落、久賀島ひさかじまの集落
奈留島なるしま江上えがみ集落、大浦天主堂
天草の﨑津さきつ集落

 

スポンサーリンク

 

自然遺産

【1993年12月登録】

1.屋久島(鹿児島県)

 

【1993年12月登録】

2.白神山地(青森県/秋田県)

 

【2005年7月登録】

3.知床(北海道)

 

【2011年6月登録】

4.小笠原諸島(東京都)

 

日本の世界遺産・暫定リスト

ここでは、日本政府が世界遺産登録として推薦を提出している暫定リストをご紹介します。

暫定リスト一覧

文化遺産

1992年10月登録

▼古都鎌倉の神社・寺院ほか

▼彦根城

2007年1月登録

▼飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群

2009年1月登録

▼北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群

2010年11月登録

▼百舌鳥・古市古墳群

▼金を中心とする佐渡鉱山の遺産群

2012年9月登録

▼平泉―仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群― ※拡張申請

 

自然遺産

2016年2月登録

奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島

 

スポンサーリンク