大和言葉とは?言い換えや例文でワンランク上の表現を身につけよう!!

「大和言葉」という言葉を聞いたことはありますか?ここ数年で大和言葉が注目されはじめ、多くの本が出版されています。

また、テレビや新聞などのメディアでも大和言葉が取り上げられ、講座なども各地で開かれているそうです。

では、「大和言葉とは何なの?」と疑問に思う方もおられるでしょうが、大和言葉という言葉自体を知らなくても、実は普段から我々も使っている言葉なのです。

この大和言葉を使いこなしている方は、“ワンランク上の大人”と認められることもあり、今後さらに注目を集めそうです。

ここでは、大和言葉とはどういうものなのかを簡単にご説明したあと、日常で使える言葉や、言い換えたらどんな言葉になるのか例文を交えてご紹介します。

 

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大和言葉とは

大和言葉とは

大和言葉とはどのような言葉を指すのでしょうか。まず、日本語というのは3種類に分けることができます。

和語(訓読み)
日本特有の言葉

漢語(音読み)
中国から入ってきた言葉

外来語(カタカナ)
中国以外の国から入ってきた言葉

 

参考に簡単な例をとって、これら3種類の同じ意味の言葉を並べてみるとこうなります。

和 語 漢 語 外来語
始まる 開始 スタート
試し 試験 テスト
決まり 規則 ルール
歩く 歩行 ウォーク

いかがでしょうか?何となく3種類の違いというものがお分かりいただけたと思います。

さて、その大和言葉なのですが、これら3種類のなかの「和語」が大和言葉にあたり、文字になる前の音の響きから作られた言葉となります。

ちなみに、漢語と付いてできた語もあるので、「固有の言葉」として厳密に分けるのは難しいのですが、基本的に日本生まれ、日本育ちの言葉が大和言葉になります。

 

なぜ大和言葉が注目される?

日常で使っている大和言葉がなぜ注目されるようになったのでしょうか?

例えば、会社関係の人や友達と連絡を取る時、ほとんどの方がメールやLINEなどスマホやパソコンを使って連絡を取ると思われます。

そのため、無駄な言葉がそぎ落とされ、短い言葉だけで伝えるようになった結果、自分の言葉が痩せていると感じている人が増えているそうです。

そういうことから、大和言葉のなかでも響きの美しい言葉や、洗練された言葉にスポットが当たり始めたのです。

洗練された大和言葉のなかには、気持ちが伝わりやすく、丸みのある表現で相手に優しく伝わるという特徴があります。

 

例えば、1992年から運転が開始された新幹線の「のぞみ」は、大和言葉が用いられています。

当時、新幹線の名前を決めるにあたり「希望」か「太陽」(どちらも漢語)の2つの名前の候補で協議が進んでいたそうです。

そこに、協議者のひとりである作家の阿川弘之さんが「これまでの列車は大和言葉で名付けられていた経緯があるので、“希望”の大和言葉である“のぞみ”がいいのでは」とアドバイスを送ったことで「のぞみ」に決定したそうです。

印象は人それぞれですが、この新幹線の例で、なんとなく大和言葉の優しさや丸みのある表現というものが分かっていただけたと思います。

 

 

大和言葉に言い換えると

ここでは、日常ですぐに使えそうな大和言葉やワンランク上の言葉などをご紹介します。

日常ですぐ使える大和言葉

「感動しました」は…
・心を打たれました
・心に響きました
・心に沁みました

「期待します」は…
・心待ちにします

「感動で泣けます」は…
・目頭が熱くなります

「恐縮ですが」は…
・恐れ入りますが

「反省しています」は…
・深く恥じ入っています

「ご尽力いただきまして」は…
・お骨折りいただきまして

「ご住所はどこですか?」は…
・お住まいはどちらですか?

「ご協力をお願いします」は…
・お力添えをお願いします

「ご配慮いただきまして」は…
・お心配りいただきまして

「余裕のあるときに」は…
・お手すきのときに

「再会を楽しみにしています」は…
・お目にかかれる日を楽しみにしております

 

大和言葉でワンランク上の表現を

「暑さ寒さも彼岸までとは、よく言ったものです」は…

・暑さ寒さも彼岸までとは、いみじくも言ったものです

「いつもご協力いただき誠にありがとうございます」は…

日頃からお力添えを賜り、心より感謝しております

「(目上の人に)アドバイスをいただけませんか?」は…

お知恵をお借りできませんか?

「お歳暮でいただいたお菓子、とてもおいしかったです。お気遣いありがとうございます」は…

・お歳暮でいただいたお菓子、このうえなくおいしゅうございましたお心遣いに感謝しております

「先日、誘っていただいた食事会ですが、用事があって行くことができません」は…

・先日、誘っていただいた食事会ですが、よんどころない事情で行くことが叶いません

※よんどころない:そうするよりしかたがない。やむをえない。

 

 

大和言葉に言い換えよう

最後に、他にもこんな言葉が大和言葉に言い換えることができます。

仲介する→とりなす

居眠り→まどろみ

妥協点→折り合い

結構です→おかまいなく

先ほど→いましがた

意外に→思いのほか

好きな人がいる→心を寄せる人がいます

既読スルー→片便り

ニート→すねかじり

りょ・かしこ→かしこまりました

超→このうえない

超うける→このうえなく面白い

 

オススメ本はこちら

大和言葉を身につけるには、やはり本から学ぶのが一番いいと思います。

ということで、個人的にオススメするのは、『日本の「言葉」倶楽部』という研究グループが執筆した『美しい「大和言葉」の言い回し』という本です。

『日本の「言葉」倶楽部』では、日本古来の言葉を大切にし、未来に引き継いでいくことを目指して活動している研究グループです。

文体の感じとしては、問いかけてくれるような書き方で非常に読みやすいです。また、語源の解説などもあり、言葉の深みを学ぶことができます。

ちなみに、この本を読んでみて一番印象に残ったのは、ほんとうに日本語って奥が深くいいものだと感じました。昔の人は言葉一つに色々な想いを乗せたんですね。

「マジっすか」「ぶっちゃけ」という言葉を使うことを否定するつもりはありませんが、大和言葉を使うことで自分に潤いのある言葉が溢れるような感じになるのもいいです。

美しい「大和言葉」の言いまわし: さりげなく、折り目正しく「こころ」を伝える (知的生きかた文庫)

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本文の和風デザインもぴったりです♪

 

●まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回、紹介した大和言葉はごく一部となり、まだまだたくさんの美しい響きを持った言葉があります。

大和言葉を少しずつ身につけ、ワンランク上の表現であなたをカッコよく見せてください。